ケアマネ 痛みを知る!
2023/03/29
こんにちは。
昨日雨だったので自転車やバイクが使えず、傘をさして小走りで調布駅前まで行きました。
いきなり出来事から書いてみたのですが、数日前の私では考えられないことでした。
私は1年ほど前から左足の親指が巻き爪になっていて痛かったのです。
一昨年の12月、安い!けどサイズが0.5小さい靴を衝動買いして無理に履いたら爪が痛くなってしまい、治りそうと思いながらも全然治らずこの日まで来ました。
人に気づかれないように、歩くときは人と同じスピードで歩くし、なんならゴルフでスロープレーは嫌なので根性で猪突猛進に走ったりしますが、家に帰ると腫れていたり、ぶつけたりするとそれはもうひどい痛みで、度々絶句していました。痛くなる⇒爪を切る⇒ちょっと痛くなくなる⇒痛くなるの循環で消毒したりだましだまし暮らしていました。
消毒薬が無くなり、ドラッグストアで行列に並んでいたとき「こんなことしていても治るわけない!」と、もう一人の自分が言いました。
仕事が終わってから、駅前の皮膚科に行くと「腫れているね。巻き爪というより陥入爪だよ。爪を切ります。まあまあ痛いです。」
と先生に言われました。待つ間不安に駆られすごい勢いで「陥入爪、手術...」などと検索をしましたが全然出てこずむしろ「切らずに治す巻き爪」とか逆に耳障りの言いサイトしか出てきません。
呼ばれて隣室の診察台に寝かされ、キラッと光る何かを持った先生が入ってきたので「切るんですか?」と聞くと「切ります」と先生が言ってから数秒間、地獄の時間が続きました。
映画とか漫画の拷問のシーンで、爪を剥いで捕虜やスパイに自白させるあれ(私の場合は爪の一部を切るだけだけど)です!
起き上がると何か白いもの(直視できない!)ものが見えて先生から「こんなのが足に刺さっているんだよ。」と言われました。
1週間毎朝毎晩足を洗い消毒し、毎食後薬を飲む指示をいただきクリニックを出て、外であまりの痛みと出来事にしばし呆然とし、しばらくして気が付いて薬局に行き、薬をもらうとマックでハンバーガーと水を注文しとりあえず薬を飲みました。
帰ってからもあの恐怖が頭の中で再生され続けて、トラウマ状態でした。痛くなったら嫌なのでお酒に逃げることもできない。
翌日、恐る恐る包帯を剥がすと、意外なほど普通の足の指が出てきました。むしろ腫れが少し引いているし痛くない。
会社に行っても痛くない。徐々に安心感がわいてきました!
昨日は雨だったので、自転車もバイクも使えず打合せで調布の駅前まで行くのに歩くことにしました。徒歩15分くらいの距離です。
数日前の自分なら、電車に乗る、車を使う、タクシーに乗る...。歩く選択肢はなかったです。
遅れそうだったので小走りで急いでも痛みはないです。
私は思いました。痛みがないってなんて素敵なことだろう!
そして気が付きました。痛みはどれだけ人の心を暗くするか。億劫にさせるか。勇気をなくさせるか。
ケアマネージャーとして利用者と話しているとき、相手は高齢者や病人でどこか痛かったり苦しかったりする方がほとんどです。
高齢者はこのまま家にいて、不活発な生活を送ると体がもっと衰えてしまう。認知症になったりしてしまう。
だからデイサービスに行きましょう、とかリハビリをやりましょう、という文脈でケアマネージャーが話すことは多いです。
でもそもそも体のどこかに痛みがある人って、出かけたり新しいことをするのが億劫になってしまうものなんですね。
私も同様で、いつもこの1年間どこか頭の隅に左足の痛みのことがありました。
そのせいで行動を躊躇したり中止したこともありました。
高齢者や病人の苦しみに比べたら、私の足の指なんて当然大したことがないわけです。
それでも私は今回少しだけ、痛みを知ることができました。
相手の気持ちになって、痛みや苦しみに寄り沿っていけるケアマネージャーになりたいと思います。
我ながら大げさな話です。
手術の後看護師さんに「この数年間で一番怖かったです。」と話したら苦笑されました。
私の中では「手術」なんですが、考えたら爪をちょっと切っただけの話でした。
それでこんなブログまで書いて、「痛みを知る」なんて...。と自分で先にツッコミを入れておきます。
ケアマネージャー 東京 求人