長い道のり、だと感じる。
2024/03/16
おはようございます!
今日はずいぶん暖かくなりそうです。思い切ってコートを着ずにバイクで出社してみましたが、そんなに寒くはない。
春はすぐそこ、桜の開花も来週でしょう!
明るい春の日差しとは逆に、私の心は悲しいです。
利用者の方で、担当を始めたのが2014年以来10年目になる方で、話題が豊富で訪問の度にいろいろ楽しく話していた方が、2日前お亡くなりになってしまいました。
少しシャイな方?なのか、訪問して20分くらい特に話すわけでもなく、なんとなく気まずい空気が流れてから20分後に急にいろいろお話して1時間くらい盛り上がる方で、先月末の訪問もそうでした。
20分経って、少し話し始めたところで私は「そろそろ盛り上がるぞ!」と思っているところで訪問看護の方が来ました。
そこで会話は途切れてしまい看護の邪魔をしては、と思い私は帰ることになったのですが、話したりないのか「池端さん、電話ちょうだいね。」と言われていたのです。
ところが10日に入院の連絡があり、14日にお亡くなりになってしまいました。
どうしてすぐ電話しなかったんだろう...。
実はそう遠くないお別れは予期していました。体調が悪そうだったので。
先月新しいTVを買ったばかりというので「新しいTVは10年は持つだろうから、せっかく買ったんだから長生きしないと。」と私は軽口をたたきながら、そうならないこともなんとなくわかっていました。
電話なんてちょっとの隙間にできるのに先週電話していたら...。
もちろん結果は一緒だったとは思いますが。
つくづく、この仕事は一期一会です。
もう一つ、別の方で「在宅治療目標」というのを見せてくださった利用者の方がいます。
自分で療養していて思ったことを書かれたそうです。
要望が書いてあり、その中に「楽しく取り組めるようにする」という言葉がありました。
療養と「楽しく」というのが一見して結び付きにくく感じたのですが、この「楽しく」という視点、我々支援者は気が付いていないと感じました。
確かに、楽しくないと人って行動に結びつきませんよね。
私自身、楽しくて好きなことはやるけど、楽しくないことや嫌なことは嫌なのに「楽しく」という基本を忘れていました。
それをするためにゲーミフィケーションに基づいて楽しく取り組めるようにという要望もありました。
ゲーミフィケーション...調べてみると、ゲームにでてくる「レベルアップ」や「スコア競争」など、ゲームで利用される要素を盛り込むことで、参加者を楽しく熱中させ、学習や目標達成へのモチベーションを高めようとするもの、だそうです。
TVゲームで言えば、ゲームスタート時に「見習い戦士」が弱い敵を倒しながらレベルアップし「騎士」にジョブチェンジし、徐々に強い敵を倒し「弓使い」や「竜騎士」や「侍」や「忍者」になり、より強大な敵を倒しストーリーをクリアしていくこと、こういうのを仕事や学びに取り入れていくという考え。たしかにやる気が上がりそうです!
しかしこれを療養に生かすには、ゲームのように明確なスコアをつける人が必要になります。
ゲームの主人公は強くなる一方のほとんど上がり調子なのですが、療養は時に下がってしまうこともあり、そのあたりの機微は難しいものになりそうです。
ゲーム=療養を投げ出してしまっては問題なので。
また、医師だけが評価する、ケアマネだけが評価する、というのも違うと思います。
ケアチーム全体で、評価してスコアを可視化する仕組みを作る必要があります。
だとすれば医療・介護の壁やら垣根なんて言ってられません。
そもそも療養って誰のためにあるのか?と考えると療養する本人のためにあるんですよね。
だったら、本人が「楽しくなければ」うまくいかないのではないでしょうか。
そのためには、ケアマネはケアマネの仕事だけして満足、他の職種の人がその仕事をするだけで満足、それがそれぞれの領域だから、という現行ありがちな考え方は違うなと思いました。
とりあえずケアプラン作って、と、そうしがちになる私は志が低い、と痛感しました。
例えれば、ビッグサンダーマウンテンが、ジャングルクルーズが、スプラッシュマウンテンが...それぞれ面白ければ良いのではないですよね。
全体を見てディズニーランド全体が面白い、素敵、雰囲気がいい、だからまた行きたい!ということが大切なのです。
全体を包括してゲーミフィケーションができるように評価したりする仕組みづくりは、なんだろう?AIかな?とかいろいろ考えていました。
でも本当は療養するのは人間なので、人間が仕組みを作ったほうがいい。
長い道のり、だと感じました。
それでも早くやらないと。
一期一会の人との出会いや別れは待ってくれないので。
こんなこともあり、いろいろ考えてしまう春を私は過ごしています。
写真は山梨県甲斐市の「サントリー登美の丘ワイナリー」です。
木曜日に行って、なんと3000円分もワインを試飲してしまいました!現地での試飲、大好きなんです。こんなに楽しいことはない。
写真のはボトル10000円近くする限定品だそうです。有名な登美の丘のワイン、味もブランディングも他とは別格だなと思いました。
ワインも製品になってしまうとわかりづらいですが、人が畑や木を手入れして作る物です。
登美の丘ワイナリーは1909年に始まったということですから、115年の歴史があってこの景色があるわけです。
良いものを作るには長い道のりが必要、とつくづく感じさせられます。
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