不自然で非合理的なケースには...
2026/02/27
2月もいよいよ終わりですね。
暖かい日も増えてきました。
先週末、湯河原の梅園に梅を見に行ったのですが、山は寒いのか梅は満開でなく河津桜がきれいでした。
河津桜の鮮やかなピンクと若葉の色がなんともかわいいコンビネーションです。
だんだん花鳥風月が好きになってくる。
風景も好き。
ゴルフに行っても富士山が見えたら何枚も写真を撮ってしまいます。
写真は山梨県都留市の西東京GCの景色ですが、人間が作った麓の町との対比で自然の富士山はなんとも雄大だなと思いました。
私は社内では若いほうですが(15人中3番目)歳を取ってきているんでしょうね。
でも花鳥風月を愛でる心を持つことは決して悪くはない。
今日は最近感じたケアマネジメントに関する話をします。
ケアマネ向けの話かもしれません。
職員からの相談や事例検討でよく「不自然で非合理的なケース」の話を聞くことがあります。
どんなものかと言えば、例えば...
①家族がやたらと遠くの病院に利用者を連れて行く。
→近い病院のほうが楽なはずなのに...。「かかりつけ医を作られてはどうですか?」と提案する。
②利用者が経済的に問題がないのに、なぜか必要なサービスを使おうとしない。
→サービス利用で暮らしやすくなるはずなのに...。「〇〇をするといいと思いますが...。」と提案する。
こんな感じで利用者や家族が不自然で非合理的な判断をしている状況です。
その場合、ケアマネは自分の経験や知識に基づいて上記のように「こうするといいですよ。」という提案をします。
普通の場合ならうまくいけば利用者や家族は「いいですね。そうしましょう!」となります。
今回はその提案を聞いてもらえなかった場合の話です。
担当ケアマネからしたら、提案を聞いてもらえればより良く、より楽になると思うわけです。
ところがその提案は聞いてもらえず依然として不自然で非合理的な状況が続く場合があります。
何か月、何年と続くときもあります。
こういうときの相談を職員から私は良く受けますし、私自身も目にします。
ケアマネからすればジレンマ(自分の良識と相手の意見の板挟み)になり少し苦しい状態です。
ケアマネは相談してくるのですが、実はこれに対する答えは簡単です。
・不自然なことには背景に必ず理由がある。
※理由は安易に聞かないほうがいい。あえてやっている秘密を聞こうとしてとあまりいいことはない。
・(極論ですが)利用者や家族は大変だと思うがケアマネ自身は別に困らない。
※なのでケアマネが苦しむ必要はない。
理由がありそうだけど聞かないし、ケアマネは困らない。
こう表現してしまうと、問題をまるで無関心で我関せず、他人事みたいに扱ってるように思われそうですが、そうではないです。
私は「そっとしておいてあげる」ことを重視しています。
専門職のケアマネが「やめたほうがいい」という提案を利用者や家族は聞いたうえで、理由があってしている苦労を単に「非合理的」と言い切ってしまうのはかわいそうです。
おそらく何か理由がある。
そのためにあえて不合理な選択をせざるを得ない状況かもしれません。
なので私は理由は深く聞かず(軽くは聞くかも)、無理に干渉しないようにします。
また私は焦らないし悩まない。
極論ですが不自然で非合理的な状況によって、私(ケアマネ)が大変なわけではありません。
むしろ大切なのは労いの言葉です。
「よく頑張ってますよね。」「続いているのはすごいですね!」「心配しましたが問題が起こらなくてよかったですよね。」
こういう言葉で人は救われる時があります。
私はこういう状況の時「よく頑張ってますよね。」と言います。(皮肉でも何でもなく心から。)
逆に、「私は以前から申し上げてますよね。それはあまり良くないって。」とケアマネから批判的に言われたら利用者や家族からしたら辛いと思います。
ケアマネがじれてそう言ってしまった時こそ、対立構造が生じ「クレーム」になる時です。
私たち(利用者や家族)の気持ちを汲んでもらえないケアマネと思われたとき、たいていはケアマネ交代になります。
方や理由を聞きもせず苦しみもしないのに利用者から理解者と思ってもらえるケアマネ。
もう一方は利用者を心から思いジレンマに苦しむのにケアマネ交代の憂き目にあうケアマネ。
後者のケアマネはかわいそうです。
真剣に利用者に向き合って考えて言っているのに報われないですよね。
後者のケアマネには私はなりたくないし職員になってほしくないと思いこのアドバイスします。
それでもそういう相談は続くから、ケアマネはまじめだなぁとその度に思います。
私は思いますが、そもそも在宅生活が続いているというのはそれだけでもすごいことです。
もっと言えば、生きていること、生を継続していること自体が素晴らしい。
「人生」というレールに乗って走っているのだから、多少他人が見て非合理的であっても走っていければいいと思います。
最後にこの話の注意点ですが、ケアマネが無関心になるのとは絶対違うということです。
無関心ではなく無理に干渉しないという状況を作るといいです。
それと、ネグレクトなど虐待の芽になる場合は早期に対応します。
虐待は犯罪なので、干渉しないのは問題です。ここはきっちり分けます。
それらに注意したうえで、どんと構えているほうがケアマネはいいと思います。
弱点に注視するより利用者の良いところ(ストレングス)に注視して良いところを継続しつつ伴走したほうがいいです。
利用者や家族もそのほうがきっと安心してくれます。
文:池端祥一郎
調布 三鷹 求人 ケアマネ 介護支援専門員


