解像度の高いケアプラン2
2026/04/08
おはようございます!
ケアプランの解像度の話が2回連続にならず、すみませんでした。
前回4月1日はあまりにもW杯の予選のイタリアの敗北が残念すぎて、つい個人的な考えを述べるブログになってしまいました。
実際、まじめな話を書くのは結構大変なのです。
何度も読んで間違ったこと書いていないか、わかりづらくなってないか見て直してます。
知識も考えも練れていないこともあります。
でも、自分自身も考えていることを「言語化」できるいい機会なのでこの場を利用させてもらっています。
いつもお付き合いいただきありがとうございます!
今度こそ本題の「解像度の高いケアプラン」について書いてみたいと思います。
ホームケア野川ではよく、他社でうまくいかなかったケースや退職するケアマネがいて自社で担当できなくなってしまったので担当してほしいという「引継ぎ」ケースをよく受けています。
この際に私は利用者の担当ケアマネージャーを決めるためにケアプランを見るのですが、感じるのは残念ながら
「解像度が低いなぁ。」と感じるケアプランを散見することです。
いや、他社だけでないかもしれない。
よく見たら自社にもあるかもしれないし、自分だって油断するとそういう時はあるかもしれない。
残念ながら解像度が低いケアプランは結構多く存在します。
前回のおさらいをすると事業の解像度は「層」で見ていくと上がるという話を書きました。
第一層は「症状」、第二層は「構造的な問題」、第三層は「(経営者の)癖」というのが解像度を上げる階層です。
それを意識して分析することで解像度が高まる話を書きました。
※私は事業の解像度について前回に引き続き偉そうに語っていますが、これはただの一説です。
もっと色々あると思います。私はただの経営者であり、経営の知識を売りにしているコンサルとか識者ではないので誤っていたらすみません。
ケアマネージャーのケアプランの解像度を高めるために考え方を利用しています。
ケアマネは幸いにも「アセスメント」という、利用者の意向や様々な情報を聞く機会があります。
第一層の「症状」である病気や体の動きについて聞くのはもちろん当然です。
第二層の「構造的な問題」について、その病気や症状等によって引き起こされる問題、家族や家屋の作り、近隣との関係や地域の社会資源など「構造的な問題」についてもアセスメントを行います。
第三層「癖」についても、出身地や生活歴、仕事や趣味を聞くことによってある程度把握することができます。
こう考えると、ケアマネジメントのアセスメントはなかなか優れていて、かなり深い層まで利用者に切り込むことができます。
私は今まで誰かに、仕事や趣味や家族構成や家屋の構造などまで複合的に調べられたことはありません。
ケアマネージャーは他の職種の人に比べて、利用者を深く知る機会が持てているということです。
つまり解像度の高いケアプランを作るチャンスは本来どのケアマネには与えられています。
ところが見ていると残念ながら解像度が低いケアプランは散見される。
解像度低めのケアプランでは1表の「利用者及び家族の生活に対する意向」を見ると、
「穏やかに暮らしたい」「元気になりたい。」「歩けるようになりたい。」というような
「誰でもそう思うよね。」と思うような解像度の低い意向が書いてあることがあります。
注意すべきですが、文が長くても解像度は上がりません。
「体調を考えながら転倒に注意し怪我をしないようにしながら、できるだけ自分の力で少しでも早く長い距離を歩けるようになりたい。」
これは一見長く書いてあるように見えますが、要は「歩けるようになりたい」以外は修飾です。
これはケアマネが修飾語を多用し書いた気になっているだけです。
たくさん書いても解像度は高くはなりません。
では、どうやって解像度高くケアプランを書いていくか?という話に移ります。
まずはアセスメントをして、人となりや家族や家のつくりや問題...知ることが重要です。
それを理解したうえで本人とご家族に意向を聞きとります。
会話例ですが...
ケアマネ「これからどう生きていきたいですか?やりたいことはありますか?」
利用者「特にないです。もう十分生きたので...。」
こう言われても「なし」とは書けないのでめげません。
ケアマネ「でも○○さんはこういうことされてきた人じゃないですか?またやってみたらどうですか?逆にやりたくないことは?」
利用者「買い物くらいは自分で行きたいよね。外に出るのは嫌いではないし...。」
アセスメントで得た情報をもとに利用者の意向を聞きます。
そうして聞いて聞いて、「〇〇ということでいいですよね?」と最後にまとめます。
①利用者は何がしたくて(したくなくて)
②そのために具体的に何をするか?
これを表現できるとケアプランの解像度は上がります。
例ですが、私が最近作ったプランの1表はこんな感じです。
本人:体を動かすのが好きなので機会を作りたい。買い物や旅行など楽しく外出したい。
長男:家に閉じこもらず外の人との関係を作ってほしい。母には生き生きとしていてほしい。
この方(Aさんとします)は以前はある場所で常に努力されてきた方でした。
病気のせいで毎日行っていたその場所に行けなくなってしまいました。
その場所にはAさんは長年通っていて友達がいたり元気になる源でした。
でも病気で、おそらくもう行くことはできないし、行ったとしても残念ながら楽しめなさそうです。
アセスメントで得た情報では、Aさんは行きたい場所には病気で行けなくなってしまいましたが、家族仲は良く、週末には買い物に行ったり、家族と旅行に行くのも楽しみだそうです。
買い物や旅行に行くには、足腰が衰えないこと、認知機能を保つことが必要です。
仲の良い家族と買い物や旅行に行く暮らしを続けるためにリハビリのデイサービスに通うプランを作りました。
長期目標:「旅行や買い物に行けるように満足できるくらい体を動かすことができ体力を低下させない。」
この「満足できるくらい」というのはAさんがアセスメントの中で「満足できるくらい体を動かしたい。」と言ったところから取っています。
発言の中から印象的な言葉を使うとよりその人らしさが出るので解像度は上がります。
買い物や旅行に行きたい←そのために体力を低下させない←デイサービス、自身や家族の努力、医療、ケアマネがみんなで取り組むという内容です。
これには長期目標、短期目標で実施の期間も設けられています。
明確な期間設定は解像度を上げるために必要です。
解像度を上げる階層で示すと、
第一層は「症状」で病気やADLです。
第二層「構造の問題」としては病気のためにその場所に行けなくなってしまった。
でも家族仲が良く買い物や旅行など好きなことはあるしそのためにリハビリをしたり努力する気持ちがある。この部分となります。
第三層の「癖」は、Aさんにとってその場所は友達がいたり努力ができる自己実現の場所だった。ここです。
これをケアプランに落とし込んでいます。
全体を見るとこのケアプランは「解像度高い」と言えるプランになっていると思います。
自画自賛するようで恥ずかしいですが...。
※個人情報もあるので残念ながらケアプラン自体は公開できません。
と、これが2回にわたって書きましたがケアプランの解像度を上げる考え方です。
長くなったのでまとめると
①アセスメントで利用者の情報や意向を良く把握する。
②利用者の表層の病気やADLなどの症状だけでなく、構造的にある問題や強み、癖も理解する。
③それを元に具体的な言葉でプランを構成する。
④本人が言った印象的な言葉なども盛り込んでその人らしく。
まとめてみると...
これは至極ケアマネがケアプランを作るうえで割と当たり前のことですね。
一方で、あえて解像度を下げるという考え方もあります。
これは何かトラブルを避けたいときです。
何らかの理由で十分にアセスメントができず、ケアマネジメントより受けるサービスに重きが置かれる場合などです。
例えば、重度の認知症で本人からの聞き取りができない場合などです。
こういう時は...
本人:穏やかに暮らしたい。
こんな感じで、誰でも思うようなことを書いてあえて解像度を落とすこともあります。
そうせずに、アセスメントから想像して解像度を上げてしまうと家族や関係者から「こんなこと言うかなぁ?」と違和感が出てしまいます。
認知症でほとんど話せない方が
本人:大切な家族に迷惑をかけたくない。そのためにリハビリを行い自分でも体を動かすなど努力をして体力が衰えないようにしたい。
ケアプランにこう書いてあったら、もしかしたらご本人は本当にそう思っているかもしれないけど、認知症で話せなかったはずの人が急にはっきり元気になったのかと思ってご家族はびっくりしちゃいますよね。
私が家族の立場なら「うちの親は本当にそう言いました?」と聞いてしまいそうです。
ケアマネはケアプランに嘘を書いてはいけません。
なので必ずしも解像度が高いのがよい、ということではないです。
文:池端祥一郎
写真は飛田給の味の素スタジアム周辺の桜です。
この日は残念ながら雨だったので写真は暗くてちょっとイマイチですが桜は見事でした!
味スタ・飛行場・外語大・警察大周辺が調布では一番桜がきれいな場所だと思います。
古い桜も若い桜も色々あります。
車も道が広くてちょっと止める分には大丈夫そうなのでぐるぐる運転していました。
求人 調布 三鷹 ケアマネ

