松任谷由実さんに学んだ「時間」の流れ
2023/12/12
おはようございます!
はじめに、先週ケアマネージャーの試験の合格発表がありました。
合格者の方、おめでとうございます!不合格の方も来年があります。Never give up!
当社は三鷹(京王線つつじが丘駅徒歩10分)に1枠職員の席の空きがございます。求職の方、ご連絡お待ちしております。
週末は暖かかったですが、月曜以降は寒く、12月らしい気温ですね。
もう今年も3週間で終わりです。
なんとなく気ぜわしい、忙しい、時間がない、のがこの師走の時期ですよね。
忙しいと言えば、現代人って忙しいな、と最近よく思うのです。
常に新しい情報をスマホやPCやタブレットで入手して、メールやSNS等で共有して、それを毎日毎日365日更新する日々です。
うちの娘は1.5倍速で映画を見てたりします。
妻はドラマは最終回だけ見ればいいと言います。結論がわかればそれでいいのだそうです。
私も人のことは言えません。活字中毒で以前はよく本を読んだりしたのですが、ここ10年くらいはスマホで文字は十分という感じで読書量は減りました。最近は「Audible」という本を音読してくれるサービスで1.5倍速で聞いたりしていますから、私も同様に忙しい現代人です。
先日、松任谷由実さんのデビュー50年記念コンサートに行くことがありました。
中学生の頃、私は日曜の17:00にFMでユーミンのラジオを聞いていて、以来大ファンというほどではないですが、ユーミンが好きです。
1997年の夏私が初めて行ったコンサートがユーミンの逗子のコンサートでした。
ユーミンのコンサートって歌を聴かせるだけでなく非常にダンスや演出が「魅せる」のです!
逗子の時も海と水を使った非常に華やかなものでしたし、今回は「新人の船乗りの手紙」というのがテーマで、代々木第一体育館の真ん中に巨大な海賊のガレオン船を模したステージが作られていました!
他のコンサートに行くとなんとなく物足りないと私が感じるのは、ユーミンのコンサートが凄すぎたせいなんだ、と今回気が付かされました。
天才シンガーソングライターである松任谷由実さんの曲の積み重ねというのはすごいものです。
有名な「春よ来い」のようなしっとりした曲から、「真夏の夜の夢」のような激しい曲まで、コンサートに大きな抑揚のあるストーリーを作ることができます。
そんななかで「青いエアメイル」という曲を聴いているとき、ふと違和感を感じました。
「時折届いた こんな知らせ(青いエアメールのこと)さえ やがて途絶えてしまうのかしら けれどあなたがずっと好きだわ 時の流れに負けないの」
時折来るエアメールって、毎週じゃないですよね。1か月、いや、もっと4か月くらい。それが途絶えたってずっと好きだと言ってくれるんです。
「最後にあったときのコートを着ていますか 5年いや8年たって訪ねたなら 声もかけられぬほど 輝く人でいてほしい」
ユニクロなどファストファッション全盛の2020年代の今なら、絶対5年いや8年も同じコートは着ていないでしょう。
違和感の正体は、時間の流れの違いです。
青いエアメイルは1979年に発表されたので、今から44年前の人は時の流れに負けてないんだと思いました。
それに比べると「赤いGmail」を開いていただけてませんね、とか「緑のLINEメール」が既読にならない!とか、現代人は時の流れに負けてますよね。
1974年発表の「瞳を閉じて」はもっとすごいです。
「手紙を入れた ガラスビンをもって 遠いところに行った友達に 潮騒の音がもう一度届くように 今海に流そう」
エアメールより届くのにさらに時間がかかるガラスビンに入れた手紙です。時間がかかるのもさることながら残念ながら届かない可能性も高い。
現代だと、ペットボトルに手紙を入れて流すと海洋汚染の問題があるので止めましょう、となってしまう。
でも、美しいんですよね。この「瞳を閉じて」も「青いエアメイル」も。
時間に負けていないから。時間も成功率を考えていないから。バーバリーとかのコートなら5年でも8年でも着られるでしょう。
現代人は利便性と引き換えに、こういう美しさを失っているな、としみじみ思いました。
「瞳を閉じては」は本当にいい曲です。聞いていると心の中にある懐かしいものに触れるような感じがする。
それとともに、ケアマネージャーとして仕事のことも考えました。
「瞳を閉じて」の50年どころか、80年90年生きていらっしゃる私たちの利用者は、私が美しいと感じる時間の中ずっと生きてきたわけです。
そこにケアマネージャーとしてずかずか入って行って、スマホで情報を見せて「A案かB案か、選んでください!」と言うのってなんか怖いな、と思いました。
忙しい時間は、私たちの言語であって、高齢者の言語ではない。
現代人の私に時間が作れるかはわからないけど、成功率やリスクもある程度排除して、利用者の気持ちに寄り添って、本当の声を聴けるといいだろうな、と思いました。
コンサートの最後にユーミンは「50年もやっているけど、私はいつでも新人の船乗りのような気持ちでいたいんです。」と言っていました。
ユーミンは私が逗子で見た1997年から26年もたったのに変わってない気がしました。コンサートは変わらずパワフルで、踊りもキレキレで。
私は変わってしまったかもしれない。階級がフェザー級からヘビー級に...。心も少年から中年に変わって、美しい言葉ではなく変なオヤジギャグが口から出てしまうことだってある。やさしさに包まれなくて、目に映るすべてのことがなかなかメッセージに思えない、今は。
けれど私も来年は、新人の船乗りのような気持ちで、時の流れに負けずにやっていこう!と思いました。
調布 三鷹 東京 求人 ケアマネージャー