有限会社ホームケア野川

ホームヘルパーは夏のそよ風のように

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ホームヘルパーは夏のそよ風のように

ホームヘルパーは夏のそよ風のように

2024/07/26

おはようございます!

非常に暑い日が続きます。

外にいるだけでじりじり体力が奪われます。

何かの海外の映画で、宇宙船の危機を救うのにくじで負けた登場人物が宇宙服を着て数100℃の高温の部屋に入ってスイッチを押してそのまま力尽きて死ぬシーンがありましたが、それを思い出しました。

それとの比較は大げさですが、欧州の熱波は山火事なども引き起こしているそうですし、世界でみるとあながち大げさではないかもしれません。

日本はそれらと比べればましですが、本当に暑い!!

皆さん熱中症に気を付けましょう!

水分を取って、クーラーをつけましょう。

 

前回に引き続き、今回も真面目な話をしたいと思います。

今日はホームヘルパー(訪問介護員)について、です。

なぜこの話題かというと、私は2004年8月にホームヘルパー2級の資格を取り介護の仕事を始めたので、ちょうどこの2024年8月で介護業界20周年なのです!!

そういう個人的な思い入れから、ホームヘルパーについての話題で書きたいと思います(笑)

 

ホームヘルパーと言えば、まさに介護の人手・担い手で介護業界に絶対になくてはならない存在です。

 

訪問介護(ホームヘルプサービス)は大きく分けて、生活援助と身体介護に分かれます。

生活援助は掃除、買い物、食事作りなど利用者の体に触れない介護です。

身体介護は排泄介助(おむつやトイレ)、入浴介助など直接利用者の体に触れる介護です。

身体介護は3K(汚い、きつい、臭い)の仕事のように感じますが、やっていると意外とすぐ慣れてしまうものです。

特に汚い、臭いはすぐに全然気にならなくなります。

手袋して消毒すればいい。(みんなそうかはわからない。私はそうでした。)

 

きついのは多くあります。

フィジカル的にきついのは、エレベーターのないマンションでおばあさんをおんぶして5階まで上がる、とか、おばあさんをお姫様抱っこで階段を上り下りするとか。

※おばあさんは軽いと思ったら大間違いです!痩せている方に力を入れて持ち上げたりすると骨折→介護事故につながります。

優しく、それでいて力が必要という「繊細な力仕事」と言えます。

 

メンタル的にきついのもあります。

入浴介助中、認知症のおじいさんに罵声を浴びせられながらお湯をかけ続けられる、とか、1時間半の入浴介助中ずっとも文句を言われ続けため息をつかれ続けるとか、初対面であいさつした瞬間「お前みたいな人間が一番嫌いだ!」と言われたりとか。

あの時は買ったばかりのNIKEのポロシャツがびしょびしょになりました。1時間半の時は汗でびしょびしょ。

こういう場合その場はじっーと我慢します。

そしてあとで攻略法(というと失礼ですね。対応方法)を仲間と考えます。

「こうやったら今週は一回しかお湯かけられなかったよ!」とか「眉毛のあたりを丁寧に洗うと喜ばれるよ。」とか。

こういう知恵の出しあいは介護現場にいると一番楽しいです。

 

私が独自に、他業種を見て編み出した方法もあります。

・5階までおんぶのコツ

・絶対に人の心を荒立てない対応 などです。

残念ながら内容はここでは語れません。

こういう工夫が後でよい経験になっていて、どうやって克服したかが介護職としての自分の財産になります。

利用者や家族から凄く感謝されることもあり、それは何にも代えがたい報酬と思います。

実際、自分が手を差し伸べたことに対する感謝、これは嬉しいです。

私は2010年にケアマネージャーになってから、ヘルパーでいた時ほど感謝されたことは一度もないと思います。

 

そうやって感謝され続けると、何でもできるような大きな気持ちになります。

「自分が〇〇さんを支え生かしている!」というような錯覚です。

それは本当に間違った認識、錯覚です!

ヘルパーとは、自分が弱ってしまった場面に出会った人に過ぎず、利用者にはそれまでの長い長い人生があります。

その最後のほうの登場者がヘルパーというだけで、家族でも友人でもありません。

「ホームヘルパー」というジャンルの支援者の一人です。

 

私が介護業界で一番はじめに働いた会社で、当時の上司に「ヘルパーは夏のそよ風」と教わりました。

意味は、夏の暑い日、そよ風が吹いたら一瞬だけ気持ちいいですよね。

でも、そよ風はずっと人を気持ちよくし続けることはできない。

つまり、ヘルパーはそういう一場面の支援しかできないと思うべき、ということだと私は解釈しています。

 

まさに前回書いた点の支援(30分とか1時間とかの短い時間での介護支援)です。

ただ、点の支援だけを必要としている軽度の方は重度の方より多いです。

また重度の方でも家族が面の支援をして、時々ヘルパーが点の支援をすることで、介護負担で煮詰まってしまうところに、そよ風のように30分、1時間、ヘルパーが代行することで利用者家族は介護の手を抜くことができます。

それはまるで、真夏にふわりとそよ風が吹いたように、です。

 

利用者の方にもケアマネにも勘違いしてほしくないのは、ヘルパーはあくまで点の介護しかできないという限界です。

重度の方が家で暮らすには、面の介護が必要で、その担い手は家族で、それが無理ならば施設入所に切り替えたほうがご本人にもご家族にも良いと思います。

自分が弱ってしまいおむつ内で排泄をして、何時間も人が来ないというのは気持ち悪くて辛いですよね。

何か月も入浴をしていないとか、普通では考えられない生活をなさっている人は意外と多くいらっしゃいます。

夏のそよ風のように、点の支援でヘルパーが入ってご本人・ご家族を助けられるのであれば在宅生活は可能です。

ヘルパーはあくまで点の支援過大な期待はすべきでないと私は思います。

 

語るといくらでも長くなるので最後に。

私は言っても6年(最後の1年はケアマネとの兼務)しかホームヘルパーをしていなくて、14年間はケアマネージャーです。

ケアマネ目線から見た記述なので、なんか違うと思われる方もいると思います。

ホームヘルパーの方々に失礼な記述であったら「この人、所詮6年しかやってないからわかんないよね。」と一笑に付してください。

 

たまに「この人、凄いヘルパー(人)だな。」と感じるホームヘルパー・介護福祉士との出会いがあります。

私なんか全然及ばない鋭くも優しい視点

一瞬で利用者の気持ちをつかむ不思議な「間?」「雰囲気?」。

「至高の領域」...と言うと漫画の鬼滅の刃の煉獄さんみたいですけど。

私なんかはなんと表現したらいいかわからない不思議な力です。

凄い仕事だと思います、ホームヘルパー。

 

これから来る更なる高齢社会に対して、日本国民全員は言い過ぎとしても運転免許証の取得率(東京都市部で51%くらい)くらいの人が初任者(≒昔のホームヘルパー2級)の資格取るくらいやってもいいと思います。

勿論、6割の人が介護業界に就職すると国は破綻してしまうのですが介護の知識はあっても邪魔にはならないです。

ほとんどの人が介護の当事者になる時代が来ています。

 

 

写真ですが、暑すぎてセブンでアイス買いました!!

金のシリーズだから絶対美味しいだろうと思ったのですが、レジでびっくり。

なんと321円!!!

物価高とはいえアイス最中が321円!!!

衝撃でしたが私も大人、今更引き下がれません。

買い物袋は辞退しました。

大変美味しかったです。上品な味でした。

 

画像の「鬼滅の刃」の煉獄杏寿郎さんと言えば鬼滅の刃屈指の名言製造機ですごい人です。

「老いることも死ぬことも、人間という儚い生き物の美しさだ。」

格好つけるつもりないですが、実は私もずっとそう思っていました。

だから20年前ホームヘルパーの仕事をしているとき、それが3Kの仕事とは思えなかったんですよね。(1K=きついとは思ってましたが...。)

 

文:池端祥一郎

 

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