AIでケアプランを作る...
2026/10/17
こんばんは。
土曜日の夕方です。今日はいい天気でしたね。
先週はケアマネの試験の受験を受けた方々、遅くなりましたがお疲れさまでした。
連休明けに問題を見て久々にチャレンジしてみたんですが、結構難しいですね。
私はこの試験に今受けたら受かるんだろうか...。
そんな不安が沸いて、10題くらい解いて止めておきました。
無駄に自信喪失しても仕方ありませんしね(笑)
先日の休みの日に、無性に長崎ちゃんぽんが食べたくなりました。
前日からなんとなく食事に野菜が少なく、野菜がたっぷりとれるちゃんぽんは良い選択です。
そういうときの一つの選択肢は「リンガーハット」です。
リンガーハットは安定のおいしさで、今まで行って後悔した時は一度もありません。
長崎ちゃんぽんは野菜もいっぱい入っていてうれしいです。
ちゃんぽん屋さんはちゃんぽん以外にも皿うどんという選択肢もあり、これも途中でお酢で味変するとまた全然違うおいしさが楽しめます!
ちゃんぽんの1トップじゃなく、同格の実力の2トップ。
サッカーで言えば上田綺世の横に、全盛期の半端ない大迫か高原あたりがいる感じです!
ちゃんぽんは家で作っても楽しめますが、リンガーハットは自分で作るより圧倒的においしい。
しかも天気の良い休日の昼、スーパーで材料を買って家で作るより外食のほうがいい。
家から近いリンガーハットを頭の中で検索すると、①稲城②三鷹と意外と距離がある。
狛江から稲城は川崎市を挟むし、三鷹は調布市を挟みます。1市またぐ必要がある。
遠いな、と思いました。
「だったら三軒茶屋だ!」
世田谷区の三軒茶屋付近はちゃんぽん屋さんが多いのです。
今は車にいるしそのまま車で行けば近い。
「來來來」というお店に入りました。
注文したのは、当然ちゃんぽん(1200円)です。
以前に何回か来たことがあるのですが、やっぱりおいしい!
絶妙な煮え具合の野菜、濃厚でありながら薄くもないスープ。太麺。熱い。極上です。
野菜を欲していたので余計に、なんか形容しがたい美味しさを感じました。
昭和からある雰囲気のヴィンテージ感。ちゃんぽんを作る職人さんのベテラン感。
唯一無二だなと思いました。
リンガーハットも美味しいのは間違いはないです。
860円という価格もスケールメリットがあればこそ。野菜は高いですから並々ならぬ企業努力です。
「來來來」との価格差は360円。
360円あれば外でちょっとしたデザートも食べられます。
しかし、高い魅力があれどもチェーン店ならではのテンプレート感は否めません。
おそらく一定同じ職人が作っているわけではなく、セントラルキッチンで作ったものを調理しているのでしょう。
少なくともリンガーハットには、私が「來來來」に感じた唯一無二という感じはありません。
「來來來」のあの職人さんがいなくなったらもうあのちゃんぽんは食べられない...。
そういう諸行無常感もあり、今しか食べられないかもしれない、と思いながら食べることには付加価値があります。
「360円以上の付加価値だろうな。」そう思いながら車に戻りました。
長くなりました。
ちゃんぽんの話はもうここらでいいでしょう。
先週AIの講座の担当者とWEB面談をしたのですが、ケアマネのAI活用の話をしました。
「仕事でどのようにAIを活用していますか?」と聞かれたので
多くは①情報収集 ②事務作業 ③研修や社内の資料の作成と答えました。
特に情報収集については、ブログにも書いていて、担当者の方も読んでくださっていました。
会話の中で担当者の方から「ケアプランもAIで作れますよ。」という話が出ました。
そうだろうな、と思っていました。
ケアプランはAIで簡単に作れます。
私は16年前からアセスメントをした後、ケアプラン用にある程度テンプレートを作ってあり、はめ込みながら作って最後に調整して利用者ごとの個別性を出しています。
そうせず一つ一つ打ち込んだのでは仕事にスピードが出ないからです。
AIは、そういう分析してはめ込む仕事は得意です。
実際どんなものかと、私もAI(copilot)でケアプラン2表を作ってみました。
私が出した指示はこうです。
まったく存在しない架空の人物で、あえて型にこだわらず、雑に状況だけ入れています。
「ケアプランの2票を作ってほしい 75歳男性 要介護2 脊柱管狭窄症と認知症 認知症は3年前に診断され、アリセプト10mg を飲んでいる 同じ年の妻がいるが、腰痛で夫の認知症の様子にイライラしている。本人はBPSDはないが忘れっぽくて同じことをよく話妻はストレスを抱えている。東京都で生まれ大学卒業後65歳まで商社で勤務してきた。趣味は競馬と友達とたまに行く旅行。娘は2人いて36歳の娘は横浜市に34歳の次女は同居している。本人の意向は「今まで仕事もしっかりやってきたしのんびり暮らしたい。孫がたまに来るのでお小遣いをあげたり遊びたい。」妻は「家にいるとますますぼけてしまうのでどうにかしてほしい」
AIは数秒でこう回答してきました。
小さく書くので読まなくていいです。量がすごいことがわかれば。
ケアプランの2票(長期目標・短期目標・サービス内容)を、そのまま事業所で使えるレベルで作るね。
状況からすると 本人の生活の安定+妻のストレス軽減 が2本柱になる。
◆ケアプラン第2表(75歳男性・要介護2)
脊柱管狭窄症/認知症(アリセプト10mg) 妻は同年齢で腰痛あり、夫の物忘れにストレス。 本人は穏やかでBPSDなし。忘れっぽく同じ話を繰り返す。 家族:妻・次女同居、長女は横浜市。 本人意向:「のんびり暮らしたい。孫と遊んだりお小遣いをあげたい。」 妻意向:「家にいるとますますぼけるので外に出てほしい。」
①課題分析(アセスメント)
脊柱管狭窄症により長距離歩行が困難。痛みで活動量が低下しやすい。
認知症により記憶障害が顕著。同じ話を繰り返すため妻の精神的負担が大きい。
本人は穏やかでBPSDなし。生活意欲は保たれている。
妻は腰痛とストレスで介護負担が増大。夫婦間の関係調整が必要。
娘(同居)は仕事等で日中不在が多く、支援は限定的。
本人は「のんびり暮らしたい」「孫と遊びたい」という生活の楽しみを維持したい。
妻は「外出機会を増やしてほしい」と希望しており、デイサービス利用が有効。
②長期目標(3〜6か月)
本人が安全に穏やかに自宅で生活し、趣味や家族との交流を楽しめる状態を維持する。
妻の介護負担が軽減され、夫婦ともに落ち着いて過ごせる生活環境を整える。
③短期目標(1〜2か月)
脊柱管狭窄症の痛みを悪化させず、無理のない範囲で外出・活動量を確保する。
認知症による物忘れがあっても、本人が安心して過ごせるよう生活リズムを整える。
妻のストレスが軽減し、夫婦間のコミュニケーションが安定する。
④サービス内容(居宅介護支援の方針)
●デイサービス(週2回程度)
生活リハビリ・軽運動で活動量を確保し、閉じこもりを防ぐ。
認知症対応型プログラムで安心して過ごせる環境を提供。
妻の介護負担軽減と気分転換につなげる。
本人の「外に出たい」「のんびり過ごしたい」という意向に合致。
●訪問介護(必要に応じて)
孫との交流や趣味(競馬・旅行)など、本人の楽しみが継続できるよう支援する。
入浴介助または見守り。
家事の一部支援により妻の負担軽減。
●訪問看護(月2回程度)
脊柱管狭窄症の痛みや服薬状況の確認。
認知症の進行状況の観察。
妻への介護相談・精神的サポート。
●福祉用具(歩行補助具など)
歩行時の痛み軽減と転倒予防。
外出しやすい環境づくり。
妻のストレス状況を定期的に確認し、必要に応じて包括支援センターへ相談。
本人の趣味(競馬・旅行)を生活の楽しみとして維持できるよう、デイサービスとの連携を図る。
家族(同居の次女・横浜市の長女)とも情報共有し、支援体制を整える。
⑤生活援助の視点(家族支援)
妻の腰痛と精神的負担を踏まえ、介護量を減らすサービス調整。
認知症による「同じ話を繰り返す」ことへの対応方法を妻へ助言(否定しない・話題転換など)。
家族が本人の楽しみ(孫との交流)を維持できるよう、訪問看護やデイサービスと連携。
⑥本人の意向の反映
「のんびり暮らしたい」→ デイサービスでゆったり過ごせる時間を確保。
「孫と遊びたい」→ 生活リズムを整え、疲労や混乱を減らす支援。
「仕事も頑張ってきた」→ 自尊心を尊重した声かけや役割づくり。
●ケアマネジメント
妻のストレス状況を定期的に確認し、必要に応じて包括支援センターへ相談。
本人の趣味(競馬・旅行)を生活の楽しみとして維持できるよう、デイサービスとの連携を図る。
家族(同居の次女・横浜市の長女)とも情報共有し、支援体制を整える。
必要なら 第1表(基本情報)や第3表(週間サービス計画)も作るよ。 祥一郎さんの事業所で使うフォーマットに合わせて書式調整もできる。
家族が本人の楽しみ(孫との交流)を維持できるよう、訪問看護やデイサービスと連携。
量がすごいと書きましたが、スピードとさらには質もすごい!
私が書いた指示(プロンプト)は5分以上はかかりました。
それに対しAIは数秒でこれだけのものを作ってきます。
ケアマネ歴16年の私から見て、幾分か違和感があったり違うところはありますが、調整すれば十分、いや十分以上でしょう。
コピペして一部調整すれば、だれが見ても立派なケアプラン2表が完成します。
ケアプラン点検に出しても非の打ちようがないものができそうです。
分析も素晴らしいし、文章にもインテリジェンスを感じます。
AI講座のWEB面談の中で、担当者の方が
「ケアプランをAIで作ればその分時間ができます。時間ができれば利用者対応がその分できるし、残業も減るし仕事の質も上がります。」
と言っていました。
私も本当にその通りだと思います。
私は経営者として、仕事の質が上がること、残業が減ることは大歓迎です!
利用者対応にこそ時間を割いてほしい。それが最も顧客満足につながります。
素晴らしい。みんなAIにケアプランを作ってもらえばいい。
でも...私は嫌です。
私が仮に病気になって要介護認定を受けて、ケアマネが来て簡単なアセスメントをして、AIでこんな画一的なケアプランを出されたら...。
まず「悲しい」でしょうね。
自分の人生の計画を人間に立ててもらえないなんて空しすぎる。
計画って、考えて楽しい(よほどネガティブな計画以外は)じゃないですか。
例えば旅行は、ただ目的地に行ければいいのではなく、「どうやってその場所へ行こうか?」「途中何が楽しいか?」と行程全体で計画を考えます。
家を建てるのだって「どうやってこの部屋を使おうか?」「誰がこの部屋を使う?」「歳をとったらどうなる?」と計画を立ててから建ますよね。
人生も、中学に入ったらこうして、高校、大学に行ってとか、こんな仕事がしたいから資格を取って...とか計画するのではないでしょうか。
なかには残念ながら自身では計画できない人もいます。
不幸にも状況が計画することが許さなかったりすることもあります。
時代や世界が計画を許さない状況もあります。
つまり計画を作れるってとてもラッキーでハッピーなことなのです!
「計画」って夢とか予算や時間みたいな現実、いろいろ盛り込んで考えるから楽しい。
私はケアプランを作成している途中で利用者の変化を予想したりいろいろ考えるし、原案を提示する際に「いろいろ考えたんですけど...。」と言いながら、やや楽し気に利用者に話します。
その計画をAIに丸投げして一気通貫に作ったら、全然楽しくないと思うんです。
ケアプランを作るに至ったのは、何らかのけがや病気がありネガティブな原因があったからとはいえ、自己実現や本人の意向など前向きなものも盛り込んで作るものです。
例えば「怪我が治ったら草津へ温泉旅行に行きたい」→そのために○○をしよう、と計画してケアプランを立てます。
私はケアプランも計画であるからには楽しくないといけない、と思い作成しています。
また私はケアプランを作成しているとき、ある程度楽しいです。
AIで作ることでそういう楽しいものをすべて取り除いてしまうんだな、と思いました。
誰が作っても同じケアプランをかつて「金太郎飴ケアプラン(どこを切っても同じだから)」と言われましたが、それどころか誰が作るわけでもなくAIが作るケアプラン。
だったらケアマネなんて不要です。
今回ばかりは、かつてのケアマネ不要論どころじゃなく完全に終了。
だから、どうかケアプランを作る仕事を人間に残してほしいと私は切に思います。
形だけケアプランの体をなしているんじゃなく、この利用者や家族はどうなるんだろう?どうしたらよくなるだろう?どうしたいんだろう?
何が問題?この利用者の自己実現って何だろう?...いろいろ考えながら気持ちをもってケアプランを作成したいです。
私も未熟で、すべてケアプランに表現しきれてはいません。
AIのほうが体裁は整うかもしれないけど、それでも「気持ち」はあります。
私のケアプランは私にしか作れずその点で唯一無二です。
気持ちがゼロのAIとは違います。
どこでも食べられるちゃんぽんと、唯一無二のちゃんぽんと同様にこの差は差は大きいと思うんです。
AIと人間が作ったケアプランの差は果てしなく大きい差です。
だからケアプランは人間(ケアマネ)に作らせてほしい、と思いますが、どうなっていくでしょうね...。
ケアマネはこのあたり、まじめに考えないといけないです。
AI時代に流されちゃだめ、手間がかかってもやるべきことはある、と思いますよ。
「來來來」 〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋2丁目15−1
リンガーハットも私は大好きです!
メニューみたらすごい色々メニューあるんですね。
カルボナーラ風の「ちゃルボナーラ」とか「北海道みそバターちゃんぽんとか。美味しそうです!
私は仕事でAIを使わない日はなく、なくてはならない相棒です。
しかし私はAIにケアプランを作らすことと、このブログを書かせることはさせません。
どちらも楽しいというほどではないですが、やりがい、書きがいは感じるので。
AIで作ったら意味ないですから。
千と千尋の銭婆が千尋の髪飾りを作るときに「魔法で作ったんじゃ何にもならないからね。」と言ったのと同じ気分です。
題名の「AIでケアプランを作る..」に続く言葉は「ようになるなら私はもうケアマネはやらない」です。
AIで作ったんじゃ何にもならないですよ。それがケアマネの矜持です。
文:池端祥一郎

