私がケアマネの仕事でNGにしていること
2026/05/27
おはようございます!
さわやかな5月ですが、すでにもう暑い日もありますね。
来週は30度越えの日も結構あるそうです。
当社では例年より時期を早めて、お茶等の飲み放題を始めました!
これは職員に喜ばれるし、ものすごい勢いで在庫が減っていきます。
職員が熱中症や脱水症状になるくらいなら、暑い間の半年で数回買えばいいだけのリーズナブルかつ効果的な福利厚生です。
運んでくる西○の配送員の方にいつも重くて大量で申し訳ないな、と思うだけです。
利用者の方、ケアマネージャーの方も早めから水分補給をして熱中症・脱水症状を防いでいきましょう。
今日はまじめな話題で、私がケアマネの仕事でNGにしていることの話です。
新規で担当させていただく時や、利用者に何か変化のあったとき、アセスメントし何か手はないかと考え対応策を利用者に提案します。
そういう時、私たちケアマネージャーは経験や知識に照らし合わせながら最適と思われる提案をしていると思います。
※残念ながら組織に属しているので、なんらかの組織の都合が入っている可能性もありますが...。
大多数のケアマネは最適な提案をしていると思います。
もちろんケアマネの力量や知識・経験、または考え方によって「最適」は変わることもあります。
これは当然で、例えばTVを買うときpanasonic製を買うかSONY製を買うか、中国のハイセンス製を買うかみたいなもので、好みや考え方のようにケアマネによって最適は変わるものです。
SONY製を選ぶのが正解とかハイセンス製が誤りとかルールはないですよね。
提案はケースバイケース、ケアマネ・利用者によりけりの流動的なものです。
それでも担当ケアマネの現在の持ちうる力で「最適な提案をする」これはケアマネの仕事の大前提です。
私は提案はするのですが、利用者や家族の意見や意向をできる限り否定はしないようにしています。
私はケアマネをしていて利用者に「それはダメです。」と否定的に言うことはほとんどありません。
人間はほとんどの場合、他人が言うとおりに生きられないと思うからです。
もしできるなら、生まれた赤ちゃんの時から子供に「勉強は大事だよ。」と言い続けて東大でもハーバードでも行き、よい会社に入って知的に経済的に豊かに生きてもらいたいですが、実際そうはならないですよね。
世の中の全員理想的に生きられるわけではないです。
そもそも理想って何でしょうか?
学歴や就職がや経済だけが理想ではありませんよね。
人は自分が思ったように、したいように、なりたいようにしか生きられません。
ケアマネが提案をして「本当は○○したほうがいいけど、利用者や家族の意向でそうならない」という場面はケアマネには多々あります。
当社のケアマネは、みんなそこで悩んで私に相談に来てくれます。
「○○さんの家族はどうしても~してくれないんですよ。」
「●○さんは~したほうがいいのに何度言っても理解してくれないです。」
そういうとき私は「人は自分が思ったようにしたいようにしか生きられない。」という話をしますが、時に冷たい考えだと言われる・思われることもあります。
でもそれは誤解で私は冷たい考えでそう言っているわけではないと言いたい。
利用者の決定を尊重するしか方法はないというのがケアマネだと思います。
日本国憲法には、幸福追求権・自己決定権(第13条)個人として尊重: 「個人として尊重」されることを土台とし、自分の人生や生き方を自らの自由な意志で決定する権利(自己決定権)が認められています。
私は、例えば本当はその利用者にはデイサービスが必要だと思い提案したけど、「行きたくない。」と言われればそれを尊重します。
家に閉じこもりがちな生活をしている方が、デイサービスに行き社会交流することで元気になるのはただのセオリーで、ルールではありません。
以前書いたように利用者に最低限「食事」「排泄」「入浴」は良い形でしてほしいですが、基本は本人の自由だと思います。
飯を食わなかろうが、どこで排尿しようが、風呂に入らなかろうが、その方の人生だと思います。
もし利用者に「やっぱり入浴がしたい。」「清潔にしたい。」という考えが生まれたならばすぐ対応します。
虐待も、どうしてもしたいならば仕方ないと思います。
「腹が立ったので叩いてしまう。」というのも「お金がないから家族から搾取する」というのもの、その状況には何らかの背景があるから仕方ないといえば仕方ないと思います。
ただし虐待には通報義務があるので通報は早期に必ず行います。
虐待をケアマネが「禁じる」立場ではないと思います。
私は通報し周囲と協力し、虐待される側の方の人権を守るだけです。
自殺や自傷もしてほしくないですが、そうしたいだけの背景があるのだと思います。
これも虐待同様に通報し、できればそうしない方向へもっていきます。
カスタマーハラスメントは職員を守るために対処しなくてはいけません。
この場合は契約書に照らし合わせて手を引くことになります。
これは契約上のルールです。
会社は守らなければいけないので。
そんな感じで利用者の意向や考えを認めたうえで、線引きして事業所を運営しています。
それでも「禁じる」ことはしませんが私は一つだけ「これだけはやめてほしい。」とお願いすることがあります。
それは介護者・家族の「共倒れ」です。
それが私が自分に課している唯一のNGです。
例えば...85歳の母と、介護をしている65歳の娘がいて、娘が介護が大変すぎたために共倒れするのはNGです。
母が認知症で理解ができない状況でも、もし理解ができる状況ならば母は娘の共倒れを望まないと思います。
かわいそうですが、20年年齢が上の85歳の母が、娘より先に状況が悪化しやがて亡くなるというのは自然の摂理です。
介護が大変すぎるならば、ショートステイやデイサービスを多めに使って休息をするのもいいし、施設に入所してもらうのもいいと思います。
私がケアマネをする以上介護者の「共倒れ」はNGです。
そう思った理由が、以前に私が経験した「共倒れ」の場面があまりにも悲惨だったからです。
そのご家族は、愛にあふれた家族関係(4人の父50代男性で難病・母・子供2人)でした。
利用者は核家族の父が利用者(Aさんとします)でした。
私はその頃ケアマネではなく訪問介護の責任者でした。
介入初期はAさんは仕事の話や家族の話、面白かった本の話や趣味の話などを、ご家族とともに和やかに話すような方でした。
ご家族も一緒にいて私と話してくれました。素敵な家族だといつも思っていました。
Aさんが病気でだんだん動けなくなり、やがて家族に疲れが目立つようになりました。
徐々に家族は現れないようになり、Aさんは家族から孤立しました。
特に妻は「あの人の顔を見るだけで具合が悪くなる。」と精神科に通院するようになり、さらには動けないAさんを残して家を空けるようになりました。
かわいらしかった子供たちも部活や学業で忙しくなり、面倒臭そうにAさんに対応するようになりました。
ある日Aさんは「池端さん、私が信じてきたものは一体何だったんだろう...。」と悲しそうに話し、そのあと数日後に入院しすぐお亡くなりになりました。
大きいや不安感の前には介護負担の前には家族もばらばらになってしまう。
まるで激流が家族や家を飲み込んでいくように。
あまりにも悲惨でした。
その時思いました。「ケアマネ、何とかしろよ!」と。
もう20年近く前の話なのに、Aさんの悲しそうな顔も声も覚えているし、ときどき今でも思い出して悲しい気持ちになります。
良い方だったし、一番きつかったり嫌な介護だったわけではないのですが。
家族に「共倒れだけはさせない。」というのが私のケアマネとしてのNGです。
家族の共倒れがなければ利用者本人も幸せなはずです。
そうなる前にいかに対応していくかを私は考えます。
対応策はケースバイケースなのでなかなかここでは書ききれませんが。
効果的なレスパイト(休息)、将来へのビジョンづくり、その共有、最終的には、金銭的な問題がクリアできれば施設入所しかない思います。
もしご家族が倒れたり病気になったり家族関係が壊れたりするくらいなら、施設入所を選択し、おだやかな気持ちで笑顔で会いに行けばいいのではないでしょうか。
文:池端祥一郎
調布 三鷹 求人 介護支援専門員 ケアマネ

