有限会社ホームケア野川

10年の終わりと次の10年

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10年の終わりと次の10年

10年の終わりと次の10年

2024/09/30

おはようございます!

朝晩ずいぶん涼しくなりましたね。薄曇りの秋晴れといった天気です。

私は今日もバイクで半袖、ちょっと寒かったです。

気候の変化、日照時間の変化などもあるので私たちも高齢の方たちも、体を順応させる必要がある時期ですね。

職員と話していると、利用者が体調を崩したとか、入院したという話が多く聞かれます。

この初秋は秋刀魚や松茸(食べてないけど)、日本酒はひやおろしなど秋の味覚が楽しい時期でもありますが、油断はせず体調に注意しましょう!

 

実は今日は私にとっては特別な日です。

2014年に先代の社長から私が有限会社ホームケア野川を承継してちょうど10年が経ちます。

そこで今回は、会社の今までのことや、次の10年のことを書いてみようと思います。

 

2000年4月に介護保険法が施行され介護支援専門員はその時から活動が始まりました。

有限会社ホームケア野川は2001年11月に設立、2002年4月より先代の社長のもと営業が始まりました。

そのころは介護保険制度そのものに勢いがあり、良い時代と言えました。

介護保険法は3年に一度見直しがされます。

2006年の改正から、介護の量⇒質への転換でケアマネの資格が更新制になり、利用者数が35人に制限されてしまいました。

その結果、ケアマネの事業所の経営は難しいものへと変わりました。

さらに2008年には高齢化率が21%を超えた超高齢社会となりケアマネの需要も業務負担も増大したというのが、ケアマネの仕事が大変になってきた歴史です。

 

そのような逆風はありましたが、まだケアマネ5年目だった私は2013年にホームケア野川の先代の社長と出会い会社を引き継ぐことにしました。

2014年8月に私はホームケア野川に入社し、その年の10月から代表者を務めています。

今日は2024年の9月30日なのでそれからちょうど10年が過ぎようとしています。

 

会社にとって最も大切なことは、「会社の存続」です。

会社の存続率は、設立して3年で65%(35%が廃業)、10年で6.3%と言われています。

さらに20年で0.39%、30年経つと0.025%しか存続できていないそうです。

つまり、創業から20年も経つと、99%を超える会社が存続できていないことになります。

その点では当社は現時点では23年と11か月という1%未満の成功に近い何かを達成しています。

 

先代達の業績は私には直接は関係ないので、私の業績としては今日でちょうど10年です。

6.3パーセントしか企業が存続できない10年を残ったというのは十分にすごいことだと思います。

 

しかし思い返してみれば、初期の頃に私も何度か「もう会社なんてやめよう」と思ったことがありました。

知識と経験と、それに伴って自信がなかったからです。

私は6.3%に残れなかった93.7%の会社の経営者の人たちの気持ちがわかります。

始めてみたけど知識や経験がない、という時期や挫折の場面はどんな経営者にとっても必ずあると思います。

また経営者の健康状態や事故など、運の要素もあり6.3%に残るのはそれなりに難しいと言えます。

 

私がはどうかと言えば、自信(知識・経験)+αがあると自負しているので、最近はもう辞めたいと揺れることもないし次起こる困難なことにも立ち向かえるであろうと思っています。

+αというのは言葉にすると難しいのですがあえて言えば「出会いの力」です。

職員、利用者、関係者、知人、助けてくれる誰か、何かを気づかせてくれる誰か、いろいろな人との出会いです。

この10年で私と有限会社ホームケア野川はこれらのことを得てきました。

今は会社の職員はとても良いメンバーに恵まれていると思います。

 

 

次の10年というのを考えます。

個人的には、私は45歳が55歳になります(小泉進次郎構文みたいですが)

55歳までの男性の死亡率が5~7%と言われているのでそれなりに努力し、運さえよければ生きていられると思います。

 

ケアマネの仕事は、AIの進化次第ではこの仕事自体が消滅してしまう可能性があります。

その場合、ケアマネージャーの仕事だけでやっているので会社自体の存続が難しくなります。

その時、他に生き残る方法を考える必要があり、模索中です。

それでも10年すでにやれたことを思うと楽観はしています。自分と我々ならやれると!

 

これからの6年以内にケアマネージャーの存在がAIに代わってなくなることはまずないと思います。

6年は今のままですが2極化が進みます。

それは「衰えていくという流れ」「強くなる流れ」の2極化です。

 

「衰えていく流れ」というのは先代ホームケア野川のように、廃業や引退など終わりに向かっていく流れです。   

ケアマネも高齢化してきていて20~25%は60代です。

この年代に30代40代のような無理をさせるのは難しいので、急ではなく徐々に、ライフスタイルや体力を考えながら引退にソフトランディングできるようにするというのが一つの方向性です。

年齢のみで判断することはないですが緩徐な引退「ハッピーリタイアメント」を迎える体制を作るのは有限会社ホームケア野川にとって重要なミッションであると思っています。

 

「強くなる流れ」というのは今年の改正で、ケアマネージャー1人当たりの利用者数制限が45件まで緩和されたことによって、多くの利用者を担当することで職員が多くの収入を得るという考え方です。

現時点でも45件までもてば(40件以上だと)給与へかなり大きい(具体的には45件の場合基本給の10%以上)上乗せがあり、職員がそれを得る状況が続くような優れた業績があれば賞与も上乗せがあります。

そうなれば昇給や管理職への昇進も見えてきますので、手当等で更なる上積みが期待できます。

しかし、このためには従来の仕事のやり方では不可能です。

従来のやり方に縛られず、ICTやAIの活用など柔軟にしていく必要があります。

 

「衰えていく流れ」「強くなる流れ」両方をうまくミックスしつつ、有限会社ホームケア野川が次にできることを模索します。

またいつかははっきりはわかりませんが将来最終的にケアマネージャーの仕事がAIに代わられるとき、職員が次の仕事(AIだけだと高齢者の生活は機能しないです。AIを活用するのは結局人間であるのでその仕事)に移行できるようなプラットフォームになることが有限会社ホームケア野川の次の10年の目標です。

 

 

写真はリモーネケアのレモンの木です。

事業所立ち上げの令和4年の4月は写真のように幼木でしたが今は4mを超えています!

私も見比べて驚きました!

 

レモンは花が咲いて実がなるといいのですが、それは今のところまだです。

でも実がなったらたぶん職員は驚くと思います。

「こんなレモンは見たことない!!」と。

実がなったらみんなでレモンサワーかなにかで乾杯したいものです!

続けていけばいずれそういう日も来るでしょう。

 

文:池端祥一郎

 

 

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